当科は、白内障、緑内障、網膜硝子体、ぶどう膜、角膜など、ほぼ眼科全領域の内科的・外科的治療に幅広く対応できる体制を敷いております。
白内障は眼科的合併症のため難易度が高く、手術時間がかかることが予想され、様々な術中合併症に対応するために機材の準備が必要な症例、全身合併症により術前後の管理に他科との連携を要する症例、精神疾患や認知症のため全身麻酔を要する症例などにも対応しております。
緑内障は低侵襲緑内障手術(MIGS)(iStent inject® W、マイクロフック・カフークデュアルブレードを用いた線維柱体切開術)、濾過手術(エクスプレス®含む)の他、マイクロパルス毛様体光凝固(MicroPulse® P3)も導入しております。
網膜硝子体は黄斑前膜、黄斑円孔、増殖性糖尿病網膜症、裂孔原性網膜剥離といった疾患に対して、広角観察システムと25ゲージ/27ゲージシステムを用いた小切開硝子体手術(MIVS)を導入しています。
角膜移植は輸入角膜を用いて角膜内皮移植(DSAEK)と全層角膜移植を行っています。
日本眼科学会認定の指導医が1名、専門医が7名である事に加えて、各スタッフは常日頃関連大学と緊密に連携をとっており、高度先進医療あるいは最新の治験にも参画しています。地域診療所との病診連携も頻繁かつ迅速に行っており、「顔の見える」病診連携を目指している事も当科の特徴といえます。
特殊外来として、斜視外来を月曜日~金曜日の午前または午後、コンタクト外来を金曜日午後、ロービジョン外来を毎月第1木曜日午後に行っています(いずれも予約制)。
火曜日早朝には看護師やORTを交えての症例検討会を毎週実施、第2火曜日は、常勤医師によるクリニカルカンファランス(症例提示あるいは講義)を行い、最新の知識の共有に努めております。
外 来 処 置 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
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網膜光凝固術 | 230 | 201 | 174 | 165 |
後発白内障手術 | 211 | 147 | 178 | 223 |
虹彩光凝固術 | 24 | 19 | 17 | 19 |
隅角光凝固術 | 2 | 0 | 0 | 0 |
毛様体光凝固術 | 8 | 32 | 33 | 51 |
硝子体注射 | 915 | 976 | 1043 | 1014 |
手 術 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
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白内障単独手術 | 1746 | 1419 | 1514 | 1713 | 2049 |
低侵襲緑内障手術 (iStent挿入, ab interno trabeculotomy, 白内障同時手術を含む) | 179 | 173 | 281 | 329 | 363 |
濾過手術 (線維柱帯切除術,Express設置,白内障同時手術を含む) | 42 | 23 | 10 | 4 | 11 |
硝子体手術 (白内障手術・IOL縫着・IOL強膜内固定同時手術を含む) | 228 | 147 | 115 | 202 | 255 |
網膜復位術 | 5 | 6 | 2 | 3 | 3 |
その他 (眼瞼手術・翼状片・腫瘍切除・生検を含む) | 204 | 150 | 49 | 33 | 51 |
角膜移植(角膜内皮移植 (DSAEK) を含む) | 9 | 8 | 2 | 4 | 7 |